君がいない世界で、僕はどう笑えばいいんだろう
夢の中
「………ん?どこだ、ここ。」
やけにフワフワした感覚、ボヤける視界、思い通りに動かない手足。
ああ、夢だ。
そんなことを思う俺を、見下ろす顔があった。どうやら夢の中でも俺は寝転がってるらしい。
次第に視界がクリアになる。
そこにはセーラー服を着た少女が立っていた。
黒いセミロングの髪、少し明るい茶色の瞳、整った輪郭、すらっと長い足。
俗に言う美少女というやつか。
それよりも気になるのは、彼女の着ている制服が、俺が通ってた中学と同じだということだ。
中学の頃の美月を思い出す。
今はブレザーだけど、セーラー服も似合ってた。、、、って、そうじゃない。
「えっと、誰?」
やっとこさ出た声が少し動揺している。