君がいない世界で、僕はどう笑えばいいんだろう
一歩
中3に上がる頃には、私は立派なヤンキーになっていた。
美咲のことを悪く言う奴は許さない。
片っ端からボコってたら、怖がられるようになっていた。
もう高校もいいか、そんなことを思っていた。
美咲がいなくなってから、笑い方も忘れてしまった。
「五木、次の時間は相談室に行きなさい。」
「………はぁ。」
担任に言われて初めて行った相談室には、優しそうなスクールカウンセリングの先生がいた。
「初めまして、舞ちゃん。赤羽優羽です。」
「ユーワ?」
「そう、優しいに羽って書いてユウワ。珍しいでしょ。」
「はぁ、、、。」
何も喋らない私を、優羽先生はどう思ったかな。