夜の帳
名古屋の夜の繁華街、
錦の違法駐車は、
ひと頃の様に歩道まで
ではないにしろ、
客待ちのタクシーが
擦れ違える程度に、
整然と並んでいた。
雑居ビルのエントランス
ホールでボーナスの
一割程度を懐にした
サラリーマンの酔客達に
深いスリットの入った
白のチャイナドレス、
銀の刺繍は虎と龍、コルネ
パンを模した名古屋巻き、
5割増の睫毛にセルロイドの
人形を思わせる化粧の淑女
がニコヤカに深々とお辞儀
をしていた。
その脇を抜け、擦れ違い様に
チャイナドレス越しの尻を
目の端で追うと、ウエスト
から腰骨の緩やかなライン
の向こうで正面の客に見えな
いように女が、小さく舌を
出すのが覗き見えた。
錦の違法駐車は、
ひと頃の様に歩道まで
ではないにしろ、
客待ちのタクシーが
擦れ違える程度に、
整然と並んでいた。
雑居ビルのエントランス
ホールでボーナスの
一割程度を懐にした
サラリーマンの酔客達に
深いスリットの入った
白のチャイナドレス、
銀の刺繍は虎と龍、コルネ
パンを模した名古屋巻き、
5割増の睫毛にセルロイドの
人形を思わせる化粧の淑女
がニコヤカに深々とお辞儀
をしていた。
その脇を抜け、擦れ違い様に
チャイナドレス越しの尻を
目の端で追うと、ウエスト
から腰骨の緩やかなライン
の向こうで正面の客に見えな
いように女が、小さく舌を
出すのが覗き見えた。