近くて遠い

「そんなことないでしょ。優雅の噂だけは信じちゃってるの知ってるんだからね!……もしかして…好きなの?優雅のこと」





「え…ううん」





るうはこの時、初めて夏那に嘘を言ってしまった。





けど、るうの気持ちを知られるのが恥ずかしい。





夏那がそんな話を振ってきたから、近くにいた女の子たちがるうを囲うようにして、聞いてきた。





「え、琉愛ちゃんって相川のこと好きなの?」





「ねぇ、どうなの?」





「私はお似合いだと思うけどなぁ〜」





口々にそう言われてるうは混乱した。





「え、えっと…そのー……」
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