近くて遠い
「……独り言だと思って聞いてて…私もね、1年生の時に一目惚れ的な人がいたの。ずっと見てても飽きない、私にとってはかっこいい人だったの。
結局、その人のこと3年間ずっと好きだったの。でもね、好きとは伝えなかった。その人には好きな人がいたから…私じゃなかったから」
唯衣ちゃんもそんなことあったんだ…。
てっきり唯衣ちゃんは特になんの後悔もなく卒業してると思ってた。
そこから少し沈黙が続いた。
「……」
るうは黙ったままだった。
「……でね、その人がね、この前、事故で亡くなったの……」
……え…うそ……事故で…?
るうは本当に声が出なくなった。