近くて遠い
「私が告白してたら何か変わってたのかなって…その子は死なずに済んだのかなって思っちゃって…伝えたかった気持ちだけが残っちゃったの」
そこまで聞いてやっとるうは正気に戻った。
「そうだったんだ……大きい後悔だね…」
るうはどう声をかけたらいいのかわからなかった。
「……」
「……」
たま少しの間、沈黙が続いた。
そして、その沈黙を破ったのはるうだった。
「るう……気持ち、伝えようかなって思う…」
泣き止みかけていた唯衣ちゃんがびっくりしたしたように言った。