嘘つきお嬢様は、愛を希う
▽迷
見たくない
◇
昼休み。
理月に連れられるがまま食堂へ向かった私は、そこで待ち伏せていた幹部メンバーたちに呆気なく捕まった。
あらかじめ打ち合わせでもしていたのか、それとも普段からこうして集まっているのか。
幹部メンバーたちがいたのは、食堂の調理スペースの上に作られた二階のロフト部分。
そんなに広いスペースではないけれど、
幹部メンバーたちが占領するその場所に、他の生徒たちは決してあがってこようとはしない。
「なんか、すごいね」
辺りを見回しながら思わず独りごちると、前に並んでいた理月が顔をしかめて振り返った。