嘘つきお嬢様は、愛を希う
「お前も幹部の一員だ。……後始末くらい、もう一人で出来るな?」
「はっ、はい!」
「煮るなり焼くなり『限度を守れば』好きにしていい。終わったら即行帰ってこいよ」
顔を引き締めて頷く天馬を確認して、俺たちは急いで部屋を後にする。
途中の残党は風汰と瀬良が容赦なくぶっ飛ばし、ようやく本拠地を出ると、今か今かと待ちわびていたらしいサリさんが泣きながら駆け寄ってきた。
後ろには前衛を相手していたガキ達と大翔さん、そして三代目メンバーの姿もある。
「大変……よく頑張ったね、桐乃ちゃん」
俺の腕の中で再び意識を失っている桐乃の頭をそっと撫でたサリさんは、眉間にシワをよせながら俺を見上げる。