嘘つきお嬢様は、愛を希う
「なにするのよっ!」
「さあ、なにしてほしい?」
か、完全に私で遊んでる……っ!
「あんたね──!」
突き飛ばそうとした私の手をなんなく掴み、これでどうだ?と言わんばかりに首を傾ける男。
なん、なのよ……!
悔しいのか、怖いのか、それとも別のなにかなのか、じわりと目に涙が浮かぶ。
けれど、泣くもんかと唇を噛みしめて眉根に力を込めていると、突然彼は興を削がれたように「バカだな、お前」と苦笑した。
「そういう顔は煽るだけだからやめとけ。お前みたいなチビでも、案外そそられるからな」
「なっ……!」
なに言ってんの、コイツ!