暴君と魔女
「そ・・な・・・じょう、じょうだ・・・。あっ!!そ、そうか・・・は、ハグ的な?」
どうやら必死に性的なもので無い方に持っていきたいらしい四季が微妙な笑顔でそれを後押ししてくれと見つめてくる。
そんなわけねぇだろ。
と、すぐに頭で突っ込んでしまうも、なんだかいつの間にか逆転した立場にニヤリと笑うと四季を追いつけるように言葉を吐きだした。
「俺の言ってる事・・・読んでみたらどうだ?」
「い、いや・・・プライバシーは守らないとですから」
「どの口がそれを言う?さっきまで言えと脅していた女が」
「じょ、冗談ですよ。本気でするわけ・・・」
言葉を口にしながら逃げるように顔を背け離れようとした四季。
それをさっき四季が俺にしたように、逃がすものかと腕を掴み引きもどす。
捉えた表情は限界という様に赤く染め上がり今にも泣きそうなくらい眉尻を下げている。
あっ、そう言えば・・・。
こいつ処女だったか・・・。
軽く忘れかけていた事実を思い出させるように今にも溶けだすんじゃかろうかというほど熱い四季の体。
やや潤んだグレーの眼差しが怯えて揺れるのにどこか嬉々とした感情が浮上し、ニヤリと口の端を上げるとそのまま四季を押し倒し至近距離からその眼を覗き込んだ。
「・・・・いい機会だからな。無防備に男の寝室に入り込んだらどうなるか・・・・・教えてやろうか?」
「っ・・・く、口で教えて頂ければ・・・」
「口?キスでもしろと?」
「・・・っ・・あっ、も、意地悪しないでください!!」
からかうな!と言うようにその身を起こそうとした四季を再びしっかりとベッドに縫い付けニヤリと笑うと、その首筋に躊躇いなく甘噛みして舌で刺激した。