柴犬のお尻愛好会

「同好会って一人でも設立できるのか」


「いえ、三人必要なんです。なので、今は仮設立状態で、正式に発足するためにはあと二人必要なんです」


「ふーん」



と俺は何とも他人事な気のない返事をしてしまった。


去年のいつ設立したのか知らないが、年をまたいでも一人のままで設立不可にならないなんて、

変なところでのんびりした学校なんだな。



「それで、是非! 新しい部活の決まっていない中村くんに入部していただけたらと!」


副島の意気込みを聞きながら、これが決して他人事ではなかったことを思い出す。



「いやいやいや、俺、柴犬なんて興味ないし!」


「大丈夫です! とっても可愛いので、うちの愛犬を見に来てください。一度見れば、柴犬の愛らしさとお尻の可愛らしさにメロメロになること間違いなしです!」

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