海くんがわたしを好きだなんてそんなことあるわけない。
海くんと日直
手がかじかむほど寒い毎日。
もうすぐ一月が終わろうとしている。
「今日の欠席は秋本とー、あと佐久間は、今のところ連絡なし」
朝のホームルームで担任が出席表を書きながらそう言った。
現在空席である、隣。
海くんが来てないって珍しいな。
というか、授業中寝るものの、今まで一度も欠席も遅刻も聞いたことがない。
もしここまで皆勤だとしたら、もったいないなぁ。
連絡ないってことは……もしかしてまだ寝てるとか?
「これでホームルームは終わる。──あ、折山、日誌ここ置いとくぞ」
担任は最後にそう言って教室をあとにした。