海くんがわたしを好きだなんてそんなことあるわけない。
海くんside
○海side○
俺の名前は佐久間海。
俺には同じクラスに好きな女の子がいる。
その子の名前は折山律花。
とってもとっても可愛い子だ。
俺が折山さんを初めて目に止めたのは、
1年が終わり、2年になるまでの春休みのとある1日。
俺は4月から小学3年生になる妹、陽葵(ひまり)と一緒にショッピングモールに買い物に来ていた。
「海お兄ちゃん、ありがとう~!!」
陽葵は洋服を2着買えて、とても喜んだ様子で俺にお礼を言った。
「俺じゃなくて母さんのお金だから、帰ったら母さんにお礼言うんだよ」
「うんっ!!」
大きくうなずく陽葵の頭を撫でる。