海くんがわたしを好きだなんてそんなことあるわけない。


「お兄ちゃん!今アイス100円だって!!」


人気のアイスクリーム屋がシングル100円セールを開催していて、

陽葵は目をキラキラさせてアイスクリーム屋と俺を交互に見上げる。


「帰ったらちゃんとお母さんのお手伝いする?」


「うん!ぜったいする!!」


「仕方ないなあ」


俺もなかなか妹には甘い。


俺と陽葵は10人ほど並んでいるお客さんの最後尾に並んで、

順番が来るまでになんのアイスクリームにするか選んだ。


俺はラムネソーダ、陽葵はイチゴミルクにした。

< 115 / 220 >

この作品をシェア

pagetop