海くんがわたしを好きだなんてそんなことあるわけない。


「ごめんねっ!」


あわてて謝る。


前の女の子はわたしよりすごく背が高くて、海くんよりは低いくらい。


ベリーショートカットで顔立ちもボーイッシュなかんじの女の子だった。


「おう」

なんて、顔だけ振り向いたその子の返事も男らしい!!


って、男らしいなんて言われてもうれしくないかな!?


新しいクラスメイトがたくさんで、緊張するけど、早くみんなと打ち解けて、最後の一年も楽しいものにしたいなあ!


「おっ、折山か!」


教室に着き、となりの席の子は去年同じクラスだった田中くんだった。


田中くんといえば!!


わたしと海くんの恋のキューピット!!


「また海と席入れ替わってやろうか~!?」

なんてからかってくる。


海くんの席はわたしよりけっこう前で、

海くんの隣は...あ!さっきのボーイッシュな女の子だ!!


なんて、彼氏のとなりの席の子のチェックなんてしちゃうわたし。


不安なんてまったくないんだけどね!


一応知っときたいっていうのが乙女心なんだよね~。

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