海くんがわたしを好きだなんてそんなことあるわけない。



イートコーナーの席は満席だったけど、運よく女の子二人組が席を立ったから、わたしたちはそこに座ってソフトクリームを食べることにした。


「おいしいね!」


「うん。すごい濃厚」


「夕張メロンで濃厚なら、こっちはそれよりも濃厚かも!!」


「おいしそう」


「食べる?牛乳の味はそんなにしないから、食べれると思うよ。はいっ」


あーん。って。


わたしは牛乳ソフトをプラスチックのスプーンで一口すくって、海くんの口の前に...


「...!?」


固まる海くん。


そんな海くんの様子にハッとするわたし。


「っご、ごめん!弟によくやるから、つい癖で...!!」


「そ、そっか」

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