海くんがわたしを好きだなんてそんなことあるわけない。


「...もったいなくて」


海くんは若干目を泳がせながらつぶやいた。


「ええ?もったいなくなんかないよ!遠慮なく食べてよ~」


「うん、近いうちには食べるね」


海くんってばほんと謎。


「海くん、さっき、数学教えてくれるって言ってたけど...いいの?」


まだ先生が来ていないため、わたしは会話を続ける。


「俺でよかったら」


「助かる!さっそくなんだけど今日の放課後ってどうかな??」


勉強するんだもん。行動は早いほうがいいよね!!


「今日...。

...うん、予定ないから大丈夫」


「ありがとう!!」


それからガラッと教室の扉が開き、先生がやってきた。


比較的得意な英語をわたしなりに集中した。

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