海くんがわたしを好きだなんてそんなことあるわけない。
二回目の合格発表の日。
まさか、連絡が来るなんて。
尚先輩は、わたしのこと、今でも......?
いや、なにを言われるかはわからない。
“どちらか”はわからない。
......行ってみないと、わからない。
だからわたしはまた、“わかりました”とメールを返信した。
尚先輩と距離を置いてから4ヶ月が経ち、少しずつ彼のことを考えなくなってきていたのに、
わたしはこの日の夜もその次の日の夜も、
尚先輩との楽しい思い出を思い出してしまった。
......だけど、寝る前に必ず頭に思い浮かぶのは、“彼”の笑顔だった。