海くんがわたしを好きだなんてそんなことあるわけない。
「来ないかと思った...」
尚先輩は少しだけ驚き、ほっとした様子。
「わかりましたって返信したじゃないですか」
わたしは小さく笑って前に進んだ。
「...元気だった?」
尚先輩は手探りするように尋ねてくる。
「はい...元気です」
「そっか...よかった」
少しだけ間が空いて。
「...合格だった」
尚先輩は嬉しそうにそう告げた。
「...!おめでとうございます...!」
県内の国公立大学。
合格だったんだ。