海くんがわたしを好きだなんてそんなことあるわけない。
お願い、海くん
バレンタインデーから5日が経った。
海くんがわたしを好きだなんて、そんなことあるわけなかったことが判明し、そしてなにも変わらない毎日を送っている。
尚先輩のことは......まだ、考え中である。
県内の大学と言えども、こことは離れたところだし、環境が変わる尚先輩に不安だってある。
卒業式まで待ってくれると言っていたし、もう少し考えよう。
「ーー...それでは、この四字熟語のなかから好きなものを選んで、提出してください」
選択授業で、去年は音楽を選んだわたしだけど、
今年は書道を選んだ。
「律花、なににする?」
美帆ちゃんも同じだ。