心の声に声が聞こえ始めたのは小学校5年生の時だ。その時はただぼんやりとその声を聞いていた。

友達に好きな人が出来た。
「りく君、かっこいいし優しいしほんと大好きなんだ。最近ね、目がときどき合うんだよね。今度告白してみようかな」
「好きな人かぁ。がんばってね。応援してるよ」
私は里津の手を取って言った。
(振られればいいのに。こんなブスをすきになるなんてどうかしてる。な?そう思うだろ?ちがう?りく君がお前を好きになるように仕組め。それくらいできるよな)
心で声がする。
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