私の気持ちと君の想い
別れ
「椿〜、帰ろうぜ」
今は下校時間、ほとんどの人はもうすでに帰っているか、部活動に行くかのどちらかだった。
椿というのは、私の名前。
雨水 椿(うすい つばき)
教室に入ってきて早々、帰ろうと言ってきたのは私の大好きな和輝くん。
フルネームは吉澤 和輝(よしざわ かずき)。
高校入ってから出会って、同じクラスになって、好きになって、やっとの思いで告白した。
和輝くんも私の事が好きだってわかって、私達は付き合った。
もうすぐで、付き合ってから1年経つ。
でも、最近の和輝くんは……
私じゃない、違う女の子の事を見てる。
最近、あの子の事…
目で追うようになったね。
私と話してる時よりも、あの子と話してる方が楽しそうに笑ってて…。
それはきっと、和輝くんがあの子に恋心を抱いてるからなんだと分かった。
つまり、私が和輝くんの事を好きなだけ。
もう付き合い始めたあの頃みたいに、和輝くんからは心の底から“好き”とは言ってくれない。
付き合ってるはずなのに、私の片想いでしかなかった。
今は付き合ってるっていう、形だけ。
だから、私は決めた。
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