私の気持ちと君の想い
ふらふらしながらも、ちゃんとクラスに着いた。
「お、お願い!九条くんの家、行ってくれないかな……?」
「無理だよ、あいつの家わかんねーもん」
学級委員長がまだ男子達にお願いをしていた。
「……ねえ、級長」
そこに私が声をかけた。
「えっ、雨水さん?そんなふらふらで……
どうしてここに……?彼氏さんと帰るんじゃ……」
「彼氏なんて、私にはいなかったんだよ。
単なる私の妄想、みんなが見てたのは単なる夢」
「えぇ……?それどういうこと……?」
目の前にいる学級委員長が、困りに困った顔してた。
「それ貸してよ、私が行くよ」
「えっ、いいの??助かる……!」
「いいよ。もう行かないと塾、間に合わないんじゃない?」
「本当は、もう間に合わないの。
でも、大丈夫!なんとかなる時間だから
ありがとう!雨水さん!」
「いいよ、塾頑張って」
男子達の視線を感じた。
「……なに」
私がそう言うと
「雨水さんって、そんな無表情で喋る人だっけ
もっと感情出てる人だと思ってたけど、なんかあった?」
「別に、何も無いよ」
それだけ告げて、私は晴翔くんの家に向かう事にした。