私の気持ちと君の想い





下駄箱に着くと、先輩が待っていた。




「あっ、やっと来た!」




「えっ……どうしたんですか、私に何の用なんですか」




「そんな驚かなくてもいいじゃない!

私でも傷つくのよ?」




「あっ、ごめんなさい……。傷つけるつもりはなくて

今はまだ、誰かを信用するのが難しくて、

唯一信じれてるのが、晴翔くんだけなんです」




「そうよね。私こそごめんなさい。

裏切られたんだものね。

それは誰もが敵に見えてもしょうがないわよ。

でも、私は、あなたの味方よ。安心しなさいな」




味方……。




「ありがとうございます……」




どうやら、本心を言っているようだ。




「本当に心入れ替えたんですね」




晴翔くんがそう言った。




「すごいです。私も見習わなきゃ……」




「九条くんのおかげよ」




弱い自分を切り捨てなくちゃ。




下を向いてちゃだめだ。




「少しづつでいいのよ」




「はい……、頑張ります」




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