私の気持ちと君の想い
話を終えると、私は紙袋から、メロンパンを取り出した。
「いただきます……」
メロンパンの皮はクッキーみたいにサクサクで
中はしっとりとふわふわしているこのメロンパン。
あぁ、懐かしいな……
「美味しいっ……!!」
久々に食べたメロンパンは、あの頃と変わらず
私の大好きなパンだった。
自然な笑顔で笑うことが出来た。
晴翔くんの期待に答えられてるかな。
なんてことを考えていると
「椿……これ、受け取ってくれる……?」
明莉が言った。
差し出してきたのは、コーヒー牛乳。
「もらっても、いいの?」
確認を取る。
「椿にもらって欲しい、椿の為に買ってきた」
「……ありがとう。もらうよ。
これがないと、私の大好きなセットじゃないもんね」
そう私が言うと
「うん!!」
と、大きな声で言って、明莉が笑った。
「美味しいよ、明莉がいれば……きっと、何でも美味しいよ」
私も、笑って言った。
“ これは、夢じゃ……ないよね? ”
そんな疑問は……
うん、きっと現実。
と心の中で、すぐに答えが出た。
ずっと、このまま笑っていたいな。