私の気持ちと君の想い





話を終えると、私は紙袋から、メロンパンを取り出した。




「いただきます……」




メロンパンの皮はクッキーみたいにサクサクで




中はしっとりとふわふわしているこのメロンパン。




あぁ、懐かしいな……




「美味しいっ……!!」




久々に食べたメロンパンは、あの頃と変わらず




私の大好きなパンだった。




自然な笑顔で笑うことが出来た。




晴翔くんの期待に答えられてるかな。




なんてことを考えていると




「椿……これ、受け取ってくれる……?」




明莉が言った。




差し出してきたのは、コーヒー牛乳。




「もらっても、いいの?」




確認を取る。




「椿にもらって欲しい、椿の為に買ってきた」




「……ありがとう。もらうよ。

これがないと、私の大好きなセットじゃないもんね」




そう私が言うと




「うん!!」




と、大きな声で言って、明莉が笑った。




「美味しいよ、明莉がいれば……きっと、何でも美味しいよ」




私も、笑って言った。




“ これは、夢じゃ……ないよね? ”




そんな疑問は……




うん、きっと現実。




と心の中で、すぐに答えが出た。




ずっと、このまま笑っていたいな。




< 150 / 225 >

この作品をシェア

pagetop