私の気持ちと君の想い




「晴翔は、学校ではどういう感じなのですか?」




「クラスを引っ張ったり、盛り上げたりするような

ムードメーカーみたいな感じです。

よく一緒にいますが、気配り出来て優しくて、いい人ですよ」




「そうなんですね。学校での晴翔は知らないので……

あの子は、昔から優しいんです。

正義感とかも強くて。

昔は、テレビに出てくる

『俺、かっこいい ヒーローになりたい!』

なんて言ってましたよ」




「そ、そうなんですか?」




可愛い……




「可愛らしくて、面白いでしょう?」




「とても可愛いです!

小さい頃の晴翔くん。見てみたいなぁ……」




そう言うと携帯を取り出し




「これ、アルバムを写メった物です」




私に見せてきた。




「えっ、可愛い!!」




戦隊ヒーローのおもちゃで遊んでる……。




晴翔くんにもこういう頃があったんだなぁ。




「今とは少し違う、可愛さがありますよね」




「これ、欲しいです!」




「メールで送りますよ」




「本当ですか!?ありがとうございます!!」




「椿さんみたいな、可愛らしい素直な子……

私もなりたかったです」




「えっ?どうしてですか?」




「綺麗、だとか……別にいらないんです

綺麗さなんて、求めてない。

誰も近づこうとしてくれないんです。

それもきっと、綺麗だから相手にされないだとか

そういう噂をよく耳にします」




「私は、綺麗って言われたら嬉しいですけどね

そっかぁ……、そういう悩みもあるんですね……」




「まあ、今は慣れたので平気ですけど

少し寂しいですね」




「自分のなりたいものになれる人なんていませんよ

お姉さん、1度 誰かに

話しかけてみたらどうですか?

相手が話しかけてくれないなら

自分から話しかければ きっと話してくれますよ」




「無視されたらその後が困りますし……」




「お姉さんならきっと、大丈夫です!

お姉さんに憧れてる私が言うんですから

間違いないです!」




「…………わかりました。頑張ってみます」




「そろそろ、帰りますか?」




「ですね、帰りましょう」




「お姉さんと話せて良かったです」




「また遊びに来てくださいね」




「はい!ぜひ!」




< 166 / 225 >

この作品をシェア

pagetop