私の気持ちと君の想い





「おはよ〜」




クラスに入ると




明莉がニコニコしながら




話しかけてきた。




早々、惚れ話でもされるんだろうか。




「おはよ、どうしたの?

そんなに嬉しそうに

ニヤニヤしちゃって」




「実はね……!

ダブルデートしたいなって思って!」




「ダブルデート?

明莉と吉澤くんと?

あとの2人は?誰と誰?」




私と晴翔くんは




まだ、付き合ってないし。




「1人は、椿に決まってるじゃん。

九条くんも誘ってさ?

一緒に行こうよ!」




「えっ?決まってる?

……私はもう、行くこと決定なの?」




「うん、決定事項だよ?」




当たり前でしょ?みたいな顔して

平然と言ってくる明莉。




「はぁ……。

まあ、明莉が言うなら

しょうがないか……

いいよ、行こう。いつ行くの?」




「明日って、祝日でしょ?

早く行きたいから明日行こうよ」




あ、明日!?




いくら何でも早すぎ……




って思ったけど。




明莉は、思い立ったら




すぐにでも行動するタイプだった。




かなりの、気分屋で





気になったらすぐして、すぐやめる。




「どこに行きたいの?

私は、ダブルデートなんてしなくても

ただみんなで喫茶店行って帰る。

それだけでも、充分いいんだけど」




「えー!だめだよ!

行こう?椿と行きたいの!」




「だからどこに?」




「……水族館!!」




「水族館?あー……そういえば

もう、何年も行ってないなぁ……」




イルカとか、ペンギンとか見たいかも。




「でしょっ?ねっ!行こ?」




「行く。行こう!」




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