私の気持ちと君の想い





「じゃあ、そろそろ帰ろっか??

家に帰って、早くお風呂入りたいし!」




「そうだなぁ、椿が風邪ひいたら困るしなっ」




「えっ?あ、うん!」




晴翔くんが、いきなり私の方を向いて言うから驚いちゃった。




私達は、帰ることにした。




行きと同じ道を辿り




1時間掛けて、出発地点の歩道橋まで帰ってきた。




「また明日ね!」




そう言って解散した……




のですが。




明莉は吉澤くんが家に送るらしく、ふたりで帰っていった。




その流れで私達も途中まで一緒に帰ることになった。




「椿、いいものあげる」




そう言われて、袋でラッピングされたものを貰った。




「えっ?なにこれ?

開けていいの……?」




「うん、いいよ。開けてみて」




リボンを引っ張って中の物を取り出すと




イルカのぬいぐるみが出てきた。




「えっ!?な、なんで!?」




驚いて晴翔くんの顔を見ると




「びっくりした?」




微笑んでいた。




「そ、そりゃびっくりするよ!!

なんでなんで??いつ買ったの??

あの後すぐに出口出たはずじゃ……」




「先に出ててって言っただろ?

あれ、本当はトイレに行くんじゃなくて

椿がぬいぐるみほしそうにしてたから、買ったら喜ぶかなって思って

一人残って、ぬいぐるみ買ってた」




「うれしい……!!!

もらっちゃっていいの??」




「いいよ?椿の為に買ったんだもん

俺は、その笑顔が見れて幸せ」




笑顔?




そっか、私……




笑えてるんだ。




気づいてないだけで、自然に笑えてるんだ!




「晴翔くん、すごいね……。私の事笑わせてくれて」




「そんなことないよ、心の底から嬉しいって

思ってくれたんだろ?」




「本当に嬉しい。ありがとう!!」




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