私の気持ちと君の想い





午後の授業も終わり、帰る支度をする。




「椿〜、帰ろうぜ。今日、ご飯食べに

俺の家来るんだろ?」




あ、そっか。




お姉さんが、メールで




知らせといてくれたんだ。




「うん!食べに行くよ〜

まってね。教科書カバンの中入れるから」




私は、急いで机の中から




教科書を少しつづ出して




カバンに入れる。




一気に持つのは、重たくて持てないから。




小学生の頃に一度だけドシった事あるんだ。




一気にランドセルに入れようとして




全部持ったら、予想以上に重くて





床に思いっ切り ばらまいたんだよね。




そんな事を思い出しながら、少しづつ急いでカバンに入れていく。




「ゆっくりでいいよ」




私が急いで入れてる事に気付いたのか、晴翔くんはそう言ってきた。




そこまで急かさなくていいと思うと、少しだけホッと安心した。




待たれるとどうしても急いじゃうよね。




でも、やっぱり優しい。





優しさを感じる度に、なんだか心がキュンとして、顔が熱くなる。




私って、晴翔くんのこういう所が好きなんだ……?




そう思いながらも、教科書を全部入れ終えた。




「も、もう行けるよ!」




自覚するといつもとは全然違って、朝だって




一緒に登校して来たはずなのに ものすごく緊張する。




ドキドキと心臓の音がうるさくて。




2人で帰りながら話してるだけなのに




テンションが上がって自然と笑顔になる。




「姉ちゃんのカレーさ、めちゃくちゃ うまいから

絶対、椿も気に入ると思うよ!」




よく家の事 手伝ってるって言ってたもんね。




料理も相当上手なんだろうなぁ。




「本当?すごく楽しみ!」




私も見習わなきゃ。




< 193 / 225 >

この作品をシェア

pagetop