私の気持ちと君の想い
急接近
ガチャ──。
「ただいまー」
晴翔くんは、ひょいっとドアを開けて中に入ると
私の為にドアを支えてくれていた。
「おじゃまします!」
晴翔くんの手で支えられている
ドアを私も持ち、続けて私も家の中に入る。
家の中は、すっごく美味しそうなカレーの匂い充満していた。
「おかえりなさい。
椿さんも、わざわざ来て下さり
ありがとうございます!待ってました!」
お姉さんは、エプロン姿出ててきた。
白色がベースの、薄い水色の小花柄のエプロン。
お姉さん自身も綺麗だが、エプロンがさらに引き立てていた。
「いえいえ、こちらこそ……
わざわざ呼んでくださって
ありがとうございます!」
私は兄弟すらいないから、少し晴翔くんが羨ましいなぁ。
こんなに綺麗で完璧なお姉さんがいて。
憧れないわけない。
晴翔くんが目標とするのもわかる気がするな。
「まだ、もう少し時間かかるので、上で晴翔と待っててください!
出来たら呼びますので」
お姉さんは、そう言うと
すぐにキッチンの方に戻ってしまい、私たちは取り残された。