私の気持ちと君の想い
「あれ?言ってませんでした?
私、教師になりたいんです」
「教師ですか??」
「そうなんです。
実は私、小学生の頃は勉強好きじゃなかったんです。
授業も何をやってるのか分からないし、計算は遅いし
宿題だって進まなくて、出すことが出来ませんでした」
完璧だと思っていたお姉さんの過去。
誰にだって出来ない事はあるよね。
「そうだったんですね……?
でも、晴翔くんは昔から姉ちゃんは凄いって言ってましたよ……?」
「多分、晴翔が私の事を意識し始めたのが
もう少し、遅かったからだと思います。
私も、勉強出来なかった時期は 小学校の低学年までですから
そんな頃の記憶なんて晴翔もあまり覚えて無さそうですし」
「お姉さんが今みたいになる
その 変わるきっかけは、何だったんですか?」
「小学3年生の頃です。大学を卒業したばかりの
新しく来た、新任の先生が 私の担任になりました。
内田先生といって女性の人でした」
「内田先生という方がお姉さんの事を、変えてくれたのですか?」