私の気持ちと君の想い
学校に向かっていると「よっ」と、私を待っている晴翔くんがそこにはいた。
昨日、ちょうど別々の道になるので分かれた場所だ。
「おはよ」と声をかけると、晴翔くんも「おはよ」っと言ってきた。
すると、私の顔をじっと見ながらこう言った。
「椿、夜泣いてただろ」
やっぱり、バレれるよね。
「うん、一晩中泣いてたよ」
私は、隠すことをやめた。
「やっぱり、今でもそんなに好きなんだ?」
「本当に好き…」
「そんなに泣くまで好きでいる必要あんの?」
「好きなもんは好きなんだからしょうがないよ、私にはどうしようも出来ない」
「俺が忘れさせてやるよ」
「忘れることなんて、できるのかな……」
忘れる事が出来るか出来ないかの前に、私は忘れたくないと思っていた。
だって、和輝くんの隣にいて、辛い事より楽しい思い出の方が多かったから。
でも、あんなに泣くことになるなら……
和輝くんに対しての“好き”って気持ち、忘れたい。
「出来るよ!俺が言うんだから、間違いない!」
晴翔くんは何の確証もないのに、自信を持って言っていた。
「期待、してるね」
「任せとけ」