私の気持ちと君の想い
すると
タイミング良く、晴翔くんが私の所に来た。
「椿、一緒に帰ろ」
あー……どうしよ。
先に約束した方優先するか、長年の付き合いを優先するか……。
そんなことを考えていたら、明莉が口を開いた。
「九条くん、私の家に椿のこと誘ったんだけど、一緒に帰る約束したって聞いたから、良かったら九条くんも、私の家に一緒に来ない?」
あ、その方法があったか!
「えーっと、安平さんの家?俺も行っていいの?」
「いいよ!私の家、パン屋さんだけど、一応持ち込みOKの喫茶店も隣にあるからさ」
「家がパン屋なんて羨ましい、いいな」
「そう?まあ、お店に パンのいい匂いが広がってて、落ち着くのは確かだけど」
2人がお話しをしてて、どうするのか決まらないので、私は、晴翔くんに直接聞いてみる。
「晴翔くん、どうする?行く方向あんまり変わらないし、一緒に来る?」
「おう、俺も行くよ」
「じゃあ、早速行こう!」
晴翔くんが“行く”と口にすると
早々明莉が張り切っていってみよう!みたいなノリで言ってきた。
そして、私達は明莉の家に向かい始めた。