私の気持ちと君の想い
「ほんとだっ……って…」
花壇に植えてある花の上に、ボールが落ちていた。
「つばきちゃん、どうしよう……お花が…っ…」
「うーん……いつもほうき持ってるあのおじちゃんに、ごめんなさいって言いにいこう?」
「おこられない…っ…?」
「わたしも一緒にごめんなさいするから、きっと大丈夫だよ!」
私達はボールを取って、落ち葉とかの掃除をしている人に謝りに行った。
「おじちゃん…っ……」
「そんなに泣いてどうしたんだい?」
「あのね、えっとね…っ…」
明莉は、怒られるのが怖くてなかなか言い出せずにいた。
早く言ったほうがいいと思って、私が代わりに言うことにした。
「おじちゃん、ボールでお花がつぶれちゃった」
「花壇のかい?」
「うんっ……」
「あかりちゃん、せーので言おう……?」
私は明莉の耳元に小声でそう言うと
明莉はうん、と言いながら縦に小さく首を振った。
「いくよ?…せーの『ごめんなさいっ』」
「いいよいいよ、悪気はないんだもんね、仕方ないよ」
事情を話したら、許してくれた。
これからは気をつけてねって、言われてその日はそのまま帰ったっけ。