【完】キミさえいれば、なにもいらない。
すると彼は、ふいに片手で私の手首をそっと掴むと、顔をじっと近づけてきた。
至近距離で見つめられて、心臓がドキッと跳ねる
「でも俺、本気だから。雪菜のことは」
そう告げる彼の瞳はとても真剣で、目をそらせなくなる。
なにそれ。本気って、それじゃあまだ……。
「今はまだ、信じられないかもしんないけどさ、俺の気持ちが真剣だってわかってもらえるように頑張るから」
「なっ……」
「あきらめないから」
ハッキリと言い切る一ノ瀬くん。
私はそんな彼の言葉にひどく戸惑いつつも、なぜだかわけもなくドキドキしてしまった。
ねぇ、どうして……。
どうして一ノ瀬くんは、私のためにそこまでするのかな。
どうして私にこだわるんだろう。
ほんとに、調子が狂うよ。
でも、昨日の件で私はずっと、彼のことを傷つけてしまったんじゃないかって心配だったので、元気そうな彼の姿を見て、心のどこかでホッとしていた。
・
*
・
至近距離で見つめられて、心臓がドキッと跳ねる
「でも俺、本気だから。雪菜のことは」
そう告げる彼の瞳はとても真剣で、目をそらせなくなる。
なにそれ。本気って、それじゃあまだ……。
「今はまだ、信じられないかもしんないけどさ、俺の気持ちが真剣だってわかってもらえるように頑張るから」
「なっ……」
「あきらめないから」
ハッキリと言い切る一ノ瀬くん。
私はそんな彼の言葉にひどく戸惑いつつも、なぜだかわけもなくドキドキしてしまった。
ねぇ、どうして……。
どうして一ノ瀬くんは、私のためにそこまでするのかな。
どうして私にこだわるんだろう。
ほんとに、調子が狂うよ。
でも、昨日の件で私はずっと、彼のことを傷つけてしまったんじゃないかって心配だったので、元気そうな彼の姿を見て、心のどこかでホッとしていた。
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