【完】キミさえいれば、なにもいらない。
*俺が一緒にいたいだけ
「雪菜、この問題も教えて」
「あぁ、これはね、この公式を使って……」
朝の賑やかな教室の中。
私は自分の席で、彼方くんに数学の問題の解き方を教えていた。
「あ、わかった。解けたかも。これで合ってる?」
「うん。そうそう、合ってるよ」
「やった!」
彼方くんとは先日、友達になるって約束をしたばかりだけど、彼は相変わらず、毎日のように私の席までやってくる。
私も今ではすっかりそれに慣れてしまって、いつからか、彼と話すのが日課のようになっていた。
自分でも不思議だなと思う。
男の子は苦手だったし、彼方くんのことだって、最初はチャラくて苦手だと思っていたはずなのに。
実際に彼とよく話してみると、そんなにチャラい感じでもないし、意外と真面目だし、すごく優しい人なんだなと最近思う。
もちろん、彼のすべてを知ったわけではないけれど、今ではだいぶ気を許せるようになったし、いつの間にか、彼と一緒にいることに、居心地の良さのようなものを感じている自分がいた。
「あぁ、これはね、この公式を使って……」
朝の賑やかな教室の中。
私は自分の席で、彼方くんに数学の問題の解き方を教えていた。
「あ、わかった。解けたかも。これで合ってる?」
「うん。そうそう、合ってるよ」
「やった!」
彼方くんとは先日、友達になるって約束をしたばかりだけど、彼は相変わらず、毎日のように私の席までやってくる。
私も今ではすっかりそれに慣れてしまって、いつからか、彼と話すのが日課のようになっていた。
自分でも不思議だなと思う。
男の子は苦手だったし、彼方くんのことだって、最初はチャラくて苦手だと思っていたはずなのに。
実際に彼とよく話してみると、そんなにチャラい感じでもないし、意外と真面目だし、すごく優しい人なんだなと最近思う。
もちろん、彼のすべてを知ったわけではないけれど、今ではだいぶ気を許せるようになったし、いつの間にか、彼と一緒にいることに、居心地の良さのようなものを感じている自分がいた。