【完】キミさえいれば、なにもいらない。
「おお、雪菜、おかえり。帰ってたの?」
「うん、ただいま。ねぇ、それより勉強しなくていいの?テスト期間でしょ?」
忠告したら、お兄ちゃんはいつものようにヘラヘラ笑いながら答える。
「あーあー、わかってるって。ほんとお前は母さんみたいだなー。それよりさ、俺、新曲作ったから、聴いていけよ」
「はぁっ?ちょっと……」
そして強引に私の肩を抱くと、そのまま部屋の中へ連れて行った。
私を床に座らせると、ベッドの上に座ったお兄ちゃんが、ジャカジャカとギターを奏でながら弾き語りを始める。
お兄ちゃんは自分で作詞作曲もしていて、昔からよく、オリジナル曲を作っては、私の前でこんなふうに披露してくれるんだ。
べつにお兄ちゃんの作る曲は悪くはないし、年々そのクオリティーが上がっていることは確かだ。
でも私は正直、歌詞がイマイチだな~と思っていた。
だって、恋愛の歌なのに、あんまり共感できないんだもん。
「うん、ただいま。ねぇ、それより勉強しなくていいの?テスト期間でしょ?」
忠告したら、お兄ちゃんはいつものようにヘラヘラ笑いながら答える。
「あーあー、わかってるって。ほんとお前は母さんみたいだなー。それよりさ、俺、新曲作ったから、聴いていけよ」
「はぁっ?ちょっと……」
そして強引に私の肩を抱くと、そのまま部屋の中へ連れて行った。
私を床に座らせると、ベッドの上に座ったお兄ちゃんが、ジャカジャカとギターを奏でながら弾き語りを始める。
お兄ちゃんは自分で作詞作曲もしていて、昔からよく、オリジナル曲を作っては、私の前でこんなふうに披露してくれるんだ。
べつにお兄ちゃんの作る曲は悪くはないし、年々そのクオリティーが上がっていることは確かだ。
でも私は正直、歌詞がイマイチだな~と思っていた。
だって、恋愛の歌なのに、あんまり共感できないんだもん。