【完】キミさえいれば、なにもいらない。
彼方くんは、圭介くんやその仲間と楽しそうにワイワイ話している。
鈴森さんは一瞬私をジロッと見たあとすぐ彼方くんたちとの会話に自分も加わっていったけれど、私はなんともいえないアウェイ感から、思わず後ずさりしてしまった。
一歩ずつ、一歩ずつ、距離を置くように離れて行って。
すると、その間にもどんどん人が前から後ろから流れてきて、その流れに押し流されて……。
気が付いたら彼方くんたちがいるところから、少し離れた場所まで来てしまった。
さすがにこれはまずいなと思い、引き返そうとする私。
すると次の瞬間、いきなり誰かにギュッと手を掴まれた。
「ねぇねぇ、キミ一人なの?」
ハッとして振り返ると、そこにいたのは、背の高い大学生くらいの男の人で。その隣には友人らしき男がもう一人いる。
どちらも髪を明るく染めていて、見た目からしてすごくチャラそう。
思わず顔をしかめたら、男が手を掴んだままニヤニヤした顔で聞いてきた。
「浴衣、可愛いね~。よかったら俺らとデートしない?」
「えっ……」
「女子高生かな?いいね、俺、こういう清楚系の子大好き」
鈴森さんは一瞬私をジロッと見たあとすぐ彼方くんたちとの会話に自分も加わっていったけれど、私はなんともいえないアウェイ感から、思わず後ずさりしてしまった。
一歩ずつ、一歩ずつ、距離を置くように離れて行って。
すると、その間にもどんどん人が前から後ろから流れてきて、その流れに押し流されて……。
気が付いたら彼方くんたちがいるところから、少し離れた場所まで来てしまった。
さすがにこれはまずいなと思い、引き返そうとする私。
すると次の瞬間、いきなり誰かにギュッと手を掴まれた。
「ねぇねぇ、キミ一人なの?」
ハッとして振り返ると、そこにいたのは、背の高い大学生くらいの男の人で。その隣には友人らしき男がもう一人いる。
どちらも髪を明るく染めていて、見た目からしてすごくチャラそう。
思わず顔をしかめたら、男が手を掴んだままニヤニヤした顔で聞いてきた。
「浴衣、可愛いね~。よかったら俺らとデートしない?」
「えっ……」
「女子高生かな?いいね、俺、こういう清楚系の子大好き」