【完】キミさえいれば、なにもいらない。
お昼ご飯を食べ終えて、彼方くんと別れたあとは、そのまままっすぐ自分の教室へと向かった。
璃子が待っててくれてるし、彼方くんもこのあとはいつもどおり同じクラスの友達と合流するみたいだし。
それにしても、さっきはちょっとビックリしたな。まさか、彼方くんにヤキモチを妬かれるとは思わなかった。
私が昔陸斗先輩のことを好きだったことは、彼には知られたくないけれど、なんとなく感づかれているのかもしれない。
お祭りの時につい、過去の失恋のことを話しちゃったしな……。
陸斗先輩にはもう未練はないけれど、やっぱり今でも彼に会うと少し動揺してしまう自分がいる。
昔の辛い記憶がよみがえってきて、暗い気持ちになる。
本当ならもうあまり関わりたくはないのに。
さっきの態度といい、お祭りの時の態度といい、最近の先輩は本当によくわからない。
どうして今さらのように私に構ってきたりするんだろう。
そんなふうにあれこれ考え事をしながら2階にある教室に向かうため階段を上っていく。
すると、その時反対側から勢いよく階段を駆け下りてくる男子生徒の姿が見えて。
危ないなと思ってよけようとしたら、よけるのが間に合わず、次の瞬間右肩に思いきりぶつかられてしまった。
「……きゃっ!」
璃子が待っててくれてるし、彼方くんもこのあとはいつもどおり同じクラスの友達と合流するみたいだし。
それにしても、さっきはちょっとビックリしたな。まさか、彼方くんにヤキモチを妬かれるとは思わなかった。
私が昔陸斗先輩のことを好きだったことは、彼には知られたくないけれど、なんとなく感づかれているのかもしれない。
お祭りの時につい、過去の失恋のことを話しちゃったしな……。
陸斗先輩にはもう未練はないけれど、やっぱり今でも彼に会うと少し動揺してしまう自分がいる。
昔の辛い記憶がよみがえってきて、暗い気持ちになる。
本当ならもうあまり関わりたくはないのに。
さっきの態度といい、お祭りの時の態度といい、最近の先輩は本当によくわからない。
どうして今さらのように私に構ってきたりするんだろう。
そんなふうにあれこれ考え事をしながら2階にある教室に向かうため階段を上っていく。
すると、その時反対側から勢いよく階段を駆け下りてくる男子生徒の姿が見えて。
危ないなと思ってよけようとしたら、よけるのが間に合わず、次の瞬間右肩に思いきりぶつかられてしまった。
「……きゃっ!」