【完】キミさえいれば、なにもいらない。
証明?どういう意味?


意味深なことを言われて、思わず目を見開く私。


「お願い。雪菜が来てくれるの待ってるから」


彼方くんはそう言って最後にもう一度念を押すと、劇に出演するため、急いで教室を出て行った。


ウソ。行っちゃった……。


呆然とその場に立ち尽くす私。


どうしよう。結局、私が一方的に本音をぶつけただけで、彼の本心を聞くことができないまま終わってしまった。


八つ当たりみたいになっちゃったし、ほんと私、何やってるんだろう。


だけど、そんなふうにモヤモヤしながらもやっぱり、さっきの彼の言葉が気になって。


『そこで全部証明する』


少し迷ったけれど、その言葉の意味を確かめるためにも、私は劇を見に行くことにした。


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