【完】キミさえいれば、なにもいらない。

ちなみに璃子は二次元三次元問わずイケメンが大好きで、イケメンの話になるとますますテンションが上がる。芸能人とかにも詳しいし。


「うん!雪菜も観たら絶対リョウくんに惚れるから!」


「ふーん。朝川リョウねぇ……」


朝川リョウって言うのは、今流行りの若手イケメン俳優で、雑誌のアンケートで女子高生人気ナンバーワンらしい。


私はこういう流行りの美男美女が出てる恋愛映画とかにもまったく興味がなくて、璃子には申し訳ないんだけど。


「観たら絶対幸せな気持ちになれるよ~。あぁ、私もあんな恋がしたいなぁ。素敵な王子様みたいなイケメンと!」


「あはは、そうだね。きっと璃子ならできるよ」


「何言ってんの!雪菜だって絶対できるから!だから、もっと男の子に興味持ってよね!」


璃子がそう言って私の肩をバシンと叩いてくる。


私が恋愛に対して冷めてるから、いつも彼女にはこんなふうに言われちゃうんだよね。


「あはは、うん……」


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