【完】キミさえいれば、なにもいらない。
「あの隣にいる人が彼女なのか~。確かに美人だわ。でも、私てっきり遠矢先輩は雪菜のことが好きなのかと思ってたから、他の人と付き合うなんて意外だったな」
「えっ!」
思わぬことを言われて、動揺する私。
「な、何言って……っ」
「だって、一時期雪菜と遠矢先輩すごく仲良かったじゃん。学校でもよく話してたしさ。私は結構お似合いだと思ってたんだけどね」
璃子の言う通り、確かに私は一時期陸斗先輩ととても仲が良かった。
でも、それはもう過去の話だ。
今はほとんど話すこともない。
「そ、それはただ、お兄ちゃんと仲がいいからだよ。前はよくうちにも遊びに来てたし……。でも最近は全然来なくなったし、そもそも陸斗先輩は私のことなんて、絶対に何とも思ってないから……」
自分で言いながら、胸が苦しくなる。
だけど、それを顔に出さないように必死で取り繕ったつもりだった。
「えっ!」
思わぬことを言われて、動揺する私。
「な、何言って……っ」
「だって、一時期雪菜と遠矢先輩すごく仲良かったじゃん。学校でもよく話してたしさ。私は結構お似合いだと思ってたんだけどね」
璃子の言う通り、確かに私は一時期陸斗先輩ととても仲が良かった。
でも、それはもう過去の話だ。
今はほとんど話すこともない。
「そ、それはただ、お兄ちゃんと仲がいいからだよ。前はよくうちにも遊びに来てたし……。でも最近は全然来なくなったし、そもそも陸斗先輩は私のことなんて、絶対に何とも思ってないから……」
自分で言いながら、胸が苦しくなる。
だけど、それを顔に出さないように必死で取り繕ったつもりだった。