黒犬
優鬼
8月,紗智栞さんが入院した。
愛兎さんは病院には行けてないらしい
俺は頼まれて見舞いへ行っていた
彼女は寂しそうに笑っていた
漣の屋敷は長がいないことが増えた
桜色は漣の留守を俺に頼んだ
天堂さんは妻子を離したらしい
総丘さんは外にいることが増えた
何をしているんだろうか
〜〜〜
愛兎さんは何をしているかな。
……
湯気の中彼の姿が見えた気がした
〜〜〜
久しぶりこの感じ
「風呂の中で考え事するの変わらねえな。」
体を起こそうとした
「寝てな。」
男はいつかの匂いがした
「その匂いは嫌いだ。」
そういうと男は笑った
「俊にはすぐにバレるな。
鼻がいいな。」
また、笑ってごまかした
まあ、
もういいや
「ケガはない?」
「大丈夫だよ。」
「それならいいや。」
そっと意識を手放した
〜〜〜
朝
起きた時には愛兎さんはいなかった
俺はご飯支度をする
紗智栞さんがいないから俺が全部の家事をやっている
「ご飯でーす。」
みんなを呼ぶが誰も来ない
一人で飯を食べた
今日は人が少ない……。
格技場に人はまばらだ
射撃場も人がいない…
……
………
一人竹刀を振った