キャバクラ黒服体験…トキメキ
『はい!』
誰をどこへ送ればいいのか、谷さんに相談しにいった…
ろくに女の子としゃべれないくせに、ドキドキしていた…
いきなり自分の車に、華麗なるラウンジレディを乗せる訳だから、緊張もする…
私の初めての送りは、店でも売り上げトップクラスの¨ゆま¨と¨ヒロコ¨だった…
まゆと言う女はやたらにぎやかに話すわがまま女だ…ルックスは普通のおねーさんで、スレンダー
ヒロミは店では親分肌で、酒焼けした声がやけに色っぽい、気の強い女…
いきなりの大御所二人を送る事になった…
二人はずっと後ろでぺちゃくちゃと客の悪口をしゃべっていた。
私は口などはさめる訳もなく、タクシーみたいな車内だった。
話かけたりしたら、この人私たちと喋りたいの?って思われたらどーしよ〜とか考えてしまう私だった…。
結局、道順説明以外は『お疲れさま〜』しかしゃべれなかった。
多分、むこうにしたら、ただ、新入りの、おとなしそうなオヤジが、なんか店にいたなぁ…そのうちやめるだろ〜くらいな感覚でしかなかったんやろな〜…
そう思いながら、一人ハンドルを握り、ホッとしながらも初日を終えれた達成感やら、物足りない気持ちやらで複雑だった。
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