臥薪嘗胆の主
「…っどうか、お願いします…」
こうして私が1人で出歩くことは、夜様の体に負担をかけてしまう。
烏滸がましい事です。…お許し下さい。
「夜様を…私と共に、救済してください……」
本来なら、龍神1人が1人の人間を救う。
でも、私と夜様の間に、“絆”というものは無い。
「あなた達ならば、救えます…」
人間はよく、「人は1人では生きられない」と言う。
「お願いします…」
私たち龍神だって…貴方達に憑く事が幸せなのです。
惆悵side end