臥薪嘗胆の主
でも俺は本当に、日向に言われた通りその意味を理解することになった。
「時雨…」
思い出す度に狂いそうな思考。
もう限界だと言う時、頭の中に名前が浮かんできた。
その名を呼ぶと、“龍神”を名乗るものが目の前にいて。
「お前は、人には見えないのか?」
“龍神持ちの相手にならば見えます。ですがそれ以外の人には主様が1人で話しているように見えるでしょう。”
「じゃあ俺今1人で話してるやつなのか…」