臥薪嘗胆の主
鈴音side
「繁華街を抜けてすぐの、ビルかもしれない。」
稜真の言った場所に、やっと着いた。
…遡ること30分前。
私は、楼くんの体調をみるために部屋へ行った。
そしたら…
「莉音?どうしたの?」
ずっど窓の外を見たまま、身体の震えている莉音がいた。
「…楼さん、が…──」
それからあったことを話してもらい、思い当たる節は稜真が繁華街を少し抜けたビルかもしれないとの事で今私たち全員は来ている。
「鈴音、危ない!」
ガラスの割れる音がして、上を向くとガラスが落ちてくる。
「ごめん、稜真。」
稜真が手を引っ張ってくれたから助かった。
…それにしてもさっきの光はなんだろう。