臥薪嘗胆の主




『…わかりますか。私たちと人間は…流れる時間が違うのです。』





毎日毎日牢の前に来ては、そう語る名もなき龍神。








『……』






わかっている。







…でも、そんなことを他人に言われると腹が立つ。










『…貴方が傷つくだけです。』








…そんなこと、お前に言われる筋合いがない。









『私は貴方が心配なのです。…だから、また新たな掟の元…頑張りましょう?』








“人間を愛してはいけない。”









…どうして?









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