臥薪嘗胆の主
「い、1年…?」
そう聞いた途端夜さんは医務室を出て行った。
「紫水!俺、しゃちょーの幻が見える!」
「は…?………本当だ。俺にも見える。」
「あの…千流さん、紫水さん、本当に夜さんじゃないですか?」
やっぱりあの2人も待ってはいたけど急にくると信じ難いらしい。
莉音ちゃんだけがまともな反応してる…。
「紫水!千流!莉音〜!久しぶりだね!」
3人を順番に抱きしめた夜さんは、あの頃の笑顔のままだった。
「なんで夜さん、莉音のこと…」
紫水さんの言う通り、莉音ちゃんがアイビスへ正式に入ったのは夜さんが眠っている間。