臥薪嘗胆の主
「───!!…す……て…!!」
昔のことを思い出していると、すごい物音と声が聞こえた。
「待て!!」
声の聞こえた方に行くと、既に子供と例の誘拐犯らしき人物が外にいた。
「助けて!!」
泣いてる女の子に手を伸ばそうとすると、急に誘拐犯は飛んだ。
「…っ見失った…!!」
やっぱり龍神持ちか…油断していた。
とりあえずはやく夜さんに伝えないと…
「追うよ、楼。」
急に体が浮き、バランスを崩しながらもなんとか耐えた。